ソフトウェアの大規模化、複雑化に伴い、ソフトウェアテストに要する期間・工数も増大し、開発に占めるテスト割合が大きくなっています。一方でソフトウェアの開発期間は短縮化の方向に進んでいるためにテストによる品質確保が十分に出来ず、結果として不具合が市場に流出し問題となる場合が増えています。いかにしてテストを効率よく実施し品質を確保するかは、ソフトウェアorシステム開発の大きな課題であると言えるでしょう。このようなソフトウェアテストが抱える課題に対して、近年、ソフトウェアテストの考え方は、より構成的な方向へ進化をしてきています。テストはもはやコーディングの後から始まる一つの活動ではなく、開発ライフサイクル全体を通して考えるもの、つまり要求プロセスの初期段階から始動し開発の進行に合わせて詳細化していくものだととらえるようになっています。しかしながら、現状のソフトウェアテストに関する教育研修などの多くは、開発ライフサイクル全体を通したテストの考え方を具体的に解説するまでには至らず、方法論や概念の解説に留まってしまっています。これに対し、本教育は、各活動の実施事項や作業成果物の説明、現場に即した演習問題など、学んだ内容を即現場にて実践できるようになっています。
本教育は以下のように2部構成となっています。
【 第 I 部:プロセス編 】
ソフトウェアテスティングの全体構成と、各活動の目的と進め方を具体例と演習を通して学ぶ。
【 第 II 部:技法編 】
基本的なテスト設計技法を体系的に紹介し、演習を通してソフトウェアテスト設計スキルを習得する。
また、I 部、II 部で学んだ内容を実践するために実在するドキュメントを題材にしたワークショップ(テスト計画、テスト分析、テスト設計、テストケース設計技法)もご要望に応じて実施しております。
ソフトウェアテストの全体構成を知りたい方、テスト設計技法の基本を知りたい方のみならず、開発ライフサイクル全体を通したテストは具体的にどうなるか模索している方にも最適な教育研修となっております。テストでお悩みの皆さん、是非本教育をご活用ください。
【 第 I 部:プロセス編 】 1日 【 第 II 部:技法編 】 1日 | |
研修時間 | 第 I 部:プロセス編 6時間 (10:00~17:00) 第 II 部:技法編 6時間 (10:00~17:00) |
受講料 (税込) | ※想定受講者数20名。受講者数が20名を超える場合は費用が変わります。 ※Zoom等によるオンライン教育実施も可能です。お気軽にご相談ください。 |
前提条件 | 【 第 I 部:プロセス編 】 【 第 II 部:技法編 】 |
到達目標 | 【 第 I 部:プロセス編 】 【 第 II 部:技法編 】 ソフトウェアテスティングで使う代表的なテストケース設計技法について |
講師より | 本教育を受講することによって、高品質のソース・コードを高い効率で生産できるようになるためのいとぐちを掴むことができます。特に、真の(プロの)プログラマとして自立していくための最初の一歩として最適です。 |
内容 | 【 第 I 部:プロセス編 】 形式:講座+演習(個人/グループ) 1. はじめに 1) テスティング実践講座の全体構成 2) 第 I 部の学習項目 3) 第 I 部の構成 4) 第 I 部の到達目標 5) 第 I 部の進行の目安 2. ソフトウェアテスティングの最近の動向 1) テストが注目される背景 2) テストに関する最近の動向 3) 最近のテストの考え方 3. ソフトウェアテスティングの基礎 1) テスティングとは 2) テスティングの品質領域における位置づけ 3) テスティングの重要な性質 4) テスティングの限界 5) テスティングの視点 6) 機能不全に関する用語 7) テスティングの基本用語 8) テスティングとデバッグとの違い 4. テストレベル 1) テストレベルとは 2) 典型的なテストレベル 3) ホワイトボックステストとブラックボックステスト 4) テストレベルと開発プロセス 5. テストの種類 6. テスティングプロセス 1) 全体テスト設計・計画 2) テスト分析・設計 3) テスト計画 4) テストの詳細設計・実装 5) テスト環境の準備 6) テスト実施 7) テスト報告 7. ソフトウェアテスティングツール 1) テストジェネレータ 2) テスト実行フレームワーク 3) テスト評価ツール 4) テストマネジメントツール 5) 性能分析ツール 8. テスティングを成功に導くために 【 第 II 部:技法編 】 形式:講座+演習(個人/グループ) 1. はじめに 2. テストの全体構成 1) テストの進め方 2) テストの各プロセスの概要 3) テスト詳細設計・実装の流れ 3. テストケース設計 1) テストケース設計の概要 2) テストケースクラス 4. テストケース設計技法 1) テストケース設計技法概要 2) 網羅を主眼にした技法 3) テストケース数を減らすことを主眼にした技法 4) 欠陥発見を主眼とした技法 5) 技法と分類との関係 5. テストケース設計技法と演習 1) 同値分割と境界値分析(演習 2問) 2) ドメインテスト(演習 1問) 3) 制御パス(演習 1問) 4) デシジョンテーブル(演習 3問) 5) 原因結果グラフ(演習 2問) 6) 状態遷移グラフと状態遷移表(演習 1問) 7) ペアワイズテスト(演習 2問) |
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